20代の転職者には企業が期待する3つのポイント!

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企業にとって20代の転職者に期待する点、つまり採用のポイントはいくつか存在します。
その基本的なルールを押さえておくことで職務経歴書、面接、果ては求人サイトや転職エージェントの選び方にも戦略を持たせられます。

転職活動は、企業の期待する部分に自分がどれだけフィットするのかを如何に上手く伝えるかが重要です。
この転職における核の部分を押さえれば、職務経歴書の形式はどうするか?面接では先に結論を伝えて各論を話すべき?などは些細なことです。

それでは、20代の転職者に企業が期待する3つのポイントについて解説したいと思います。

3つのポイントは年齢で求められるレベルが違う

先に結論を申し上げると、企業が20代の転職者に期待するポイントは次の3つです。

  • 人間性と社会人基礎力によるポテンシャル
  • キャリアビジョンと仕事のスタイル
  • 職務におけるスキルと経験

ただ、注意点があります。この3つはすべての20代に共通して同じレベルを求められる訳ではありません。
当然ですが入社1年目と入社5年目ではその意識や経験に大きな違いがあります。
つまり、20代といってもその状況に大きな違いがあるので、企業側も求めるポイントに違いがでるのです。

そしてこの3つのポイントは、ちょうど20代を3つに分けた年代に対してそれぞれが最も強く当てはまります。具体的に言うと次のような関係です。

  • 入社3年未満の第二新卒にはポテンシャル
  • 入社3~5年の20代中盤にはキャリアビジョンと仕事のスタイル
  • 入社6~7年の20代後半にはスキルと経験

そこで、各ポイントの特徴を解説しますが、それはすなわち上記に対応した年代に求められているポイントと理解して下さい。

もちろん第二新卒にもスキルと経験が期待されている状況もありますが、年代別にポイントを解説するほうが、転職者にとってリアルに感じられると思い上記の対応関係で解説したいと思います。

入社年は一般的4年制大学を卒業後、新卒で社会人になった方をモデルに考えていますので誕生月や院卒、浪人などの状況は個別に考慮して入社経験年数で考えて下さい。

第二新卒は人間性と社会人基礎力

第二新卒とは一般的には入社3年未満の社会人と定義されていますが、これは会社によって考え方に差があります。
入社5年未満はまだまだ第二新卒と変わらないと捉えている会社もあるので、その点は実際の募集要項を見る、エージェントに確認するなどして転職者をどのように捉えているかを見極めて下さい。

第二新卒は企業にとってどう見られている?

この年代を企業が欲しがるのは、次のような理由です。

  • 新卒採用で人が採用できなかった
  • 新卒で採用した人が入社3年未満で辞めてしまった
  • 業績が好調で増員なのでゼロから教育の必要が無い若手が欲しい

最も切実なのは、新卒採用で人が採用できない企業です。新卒採用は経営計画に沿って行われるので、採用しなければ数年後に経営に大きな影響を及ぼします。
とくに新卒は一般消費者に認知が高い商品やサービスを扱う企業、マスコミ/広告/商社/出版といった一見華やかな業界、コンサル/IT/外資/金融などの高待遇な業界に人が集中します。

しかし、それ以外の業界や企業こそ新卒が必要であるにも関わらず採用ができていないのです。
そこで、まだ会社や社会に染まりきっていない入社3年未満の社会人を採用し、自社で新卒を扱うように育てていく為に採用を行うわけです。

新卒の中には辞めて行く人もいます。
将来企業の中核になってもらうために採用した新卒です。企業の文化や仕事の進め方を、染まりきっていない段階から教え込んでいくのに20代後半の中途採用者を取ったのでは意味がありません。
やはり、入社3年未満である第二新卒を採用したほうが、当初の新卒採用の目的を果たしています。

業績が好調のため増員するパターンは毎年ある訳ではありません、その時の景気に大きく左右されます。
ただ第二新卒の方が、集めやすいコトも多く、なにより全くのゼロから教えるよりは社会人としての素養が育っているため教育上負担が少ないからです。

とにかく人間性と企業文化が合うかが重要

企業が第二新卒を募集する理由を説明しました。
新卒よりも遅れて入社するので、最低限の社会人基礎力は兼ね備えていないと、それは会社にとっても教育に負担がかかります。

例えば、報告・連絡・相談を上司に行う、挨拶・書類の書き方・ビジネスマナー等の社会常識といった社会人1年目で教えられるようなコトです。
その他にはコミュニケーション能力、論理的思考能力、協調力、課題解決力といった一般的なビジネススキルです。
これらはいくら教育するといっても、最低限第二新卒には持っていてもらいたい能力です。

ただ第二新卒で最も重視されるポイントは、転職者の人間性と企業文化が合うかどうか、というコトです。
そもそも新卒と同じ目的で採用しているので、結局は企業の核になる人材となって欲しいわけです。
つまり長い間、やりがいや責任を持って会社の職務に励んでもらいたいので、転職者の人間性と企業文化が合わなければ活躍もできないし、いつかは辞めていってしまいます。

その為、企業研究や自己分析を行い、自分とズレがない企業に応募する必要があります。この部分さえフィットしていれば、少々基礎能力が基準に達していなくとも、成長にかけるという意味で採用されます。

自己分析以外にも、転職エージェントの利用R-CAP等の適性診断テストを受けるなど自分や企業が理解できる方法はあります。
求人探しや書類作成、面接の質疑応答もその点を見極められているという意識で取り組んでください。

20代中盤にはキャリアビジョンと仕事のスタイル

20代中盤は入社3~5年であり、一般的には25~27歳が該当します。
この年代に関して、企業としては人間性や基礎力といったポテンシャルを重視しますが、書類や面接ではより具体化したキャリアビジョンや仕事のスタイルから、転職者を見極めようとします。

20代中盤は企業にこう見られている

20代中盤の社会人は社内でも、能力や実績の違いに大きな差はないが、将来伸びそうか?という点では判断がなされてしまう年代です。
もちろん、それは転職者についても言えることです。

企業は、仕事に対する意識と進め方であなたを見ているのです。
仕事に対する意識は人によって違いがあります。
例えば、与えられた仕事をこなすだけなのか?がむしゃらに日々の仕事に全力で打ち込むのか?自分の伸ばすべきスキルや経験を見据えて、考えながら仕事をするのか?

それだけでも、気付きや創意工夫といった点で数年後にはビジネスパーソンとして非常に大きな差が生まれます。
3年後、5年後はどうなっていたいのか?その為には、どのように仕事に取り組んでいけばよいか?それを意識して目指しているコトかどうかを企業は知りたいのです。

さらに、考えているだけでは何とでもいえます。意識を持って仕事をしていれば、それは仕事の進め方に現れます。
営業職なら顧客との関係づくりを大切にするか?提案力を磨いて価値をだすか?数字を達成することにこだわるか?といった具合に、3年後5年後を考えている人は、日々の仕事の進め方にその人独自の行動が反映されてくるのです。

意識と進め方、この2つは密接に関係しており、数多くの転職者を見てきた採用担当の目はごまかせません。
企業は、20代中盤に対してこの点を注意して見極めようとします。

人によって選択肢が違う

意識と仕事の進め方を見られているとして、実際にどう転職活動を進めれば良いのでしょうか?

まず、数年先のキャリアについて漠然とでも方向性が決まっており、仕事においても注力する点やこだわりを持って進めているなら、自己分析をおこない、それらを整理して下さい。
日々実行していることと、それを人に伝えることは全く違います。上手くアウトプットでききるよう明文化して下さい。

逆に、日々取り敢えず与えられた仕事だけをこなしてキャリアのコトを考えていない人、仕事もこなすだけの人は注意が必要です。
厳しい環境の中でその状況なら、振返るコトで得たものを整理するコトができます。その場合も先に伝えた通り自己分析にて自分自身を振り返って整理してみましょう。

もし、特別厳しい訳では無い環境で漠然と過ごしてきただけの人は転職は一旦やめておいた方が賢明です。より厳しい状況に陥り、転職回数だけが増えてしまうという最悪の結果に終わる可能性が高いです。
気持ちを切り替え、目的を持って今の仕事に再び取り組んで下さい。短くとも半年、できれば1年経った頃に転職を1つの手段として検討すべきです。

最もやっかいなのはキャリアを強く意識したコトはないが、仕事はやりがいや責任感を持って取り組んできた人です。
仕事の進め方としては、20代中盤の平均的なビジネスパーソンと比べても優秀な部類に入るが、キャリア意識が低いので自分を過小評価して、必要以上に転職に不安や恐れを感じているのです。

実はこのような人は非常に多いのです。
解決策としては、転職エージェントに相談をしてください。
求人サイトを1人で見ているだけでは、「募集要項や会社の規模を見て、レベルが高そうだから自分には無理だな。」と、いつまで経ってもよい求人が見つかりません。

転職マーケットをよく知る第3社である転職エージェントに相談することで、思ってもみない評価をされると共に、あなたが活躍できる具体的な応募求人を紹介してもらえます。

結果として、転職しなくともキャリアを考える節目として相談することは、5年後10年後を考えると非常に有意義な経験となります。

20代中盤の転職については、こちらのページでも解説しております。

20代中盤の転職で失敗しない為の3つのポイント

20代後半はスキルと経験

最後は20代後半、具体的には入社6~7年目の27~29歳の社会人です。
この年代は第二新卒や20代中盤と違って、求められるポイントや具体的なアクションが明確です。

20代後半はドライに判断される

結論から言ってしまうと、20代後半は企業の採用ニーズが最も高いと同時に、ドライにスキルや経験を判断されます。

企業側にとっては、この年齢にはポテンシャル採用という概念は無いと思ったほうが良いです。すでに6年以上の職務経験がある為、現場の一線で働いていると考えられているのです。

具体的にどんな職務経験があるのか?その職務経験から、どのようなスキルを強みとして持っているのか?さらに実績から、それらの経験やスキルを見極めてきます。

注意する点としては、職種のキャリアチェンジは難しいと思っておいてください。20代後半なら経験がある若手を採用したほうが良いですし、未経験なら、まだ企業や仕事の進め方に染まりきっていない20代中盤以下を採用するからです。

ただしコミュニケーション能力を活かして営業職からコンサルタント、WEBディレクター、キャリアカウンセラーといったスキルベースでのキャリアチェンジは可能性がありますので検討するのもありです。

転職エージェントの利用は必須

先ほど、20代中盤でキャリア意識も無く、漫然と仕事に取り組んできた方は現職で頑張ってほしいとお伝えしました。
しかし20代後半では転職を考えた場合に、必ず転職エージェントに相談して下さい。

というのも30歳になると求人数が20代よりも確実に減ります。募集要件のハードルが一気に上るからです。
そうなっての転職は20代後半以上にスキルと経験、さらに実績が要求されます。

そのため、少々不安でもチャンスの芽を潰さないように、まずは転職エージェントに相談して下さい。
27歳で5年目程度なら20代中盤のような考え方でもんだいありませんが、29歳の場合は何年目でも関係ありません、悩んでいる場合はみすみすチャンスを失ってしまいます。

現実的に転職者の経験年数は関係なく、社内的に30歳は有無を言わさず不採用とする企業は数多く存在します。

さらに転職エージェント相談後は、求人サイトも活用して下さい。キャリアの可能性ができるだけ広がるからです。注意点として、エージェントに相談してキャリアの方向性と条件面を決めた上で求人サイトは利用して下さい。

漠然と求人サイトを利用して良い求人が無いと嘆くのは、失敗する転職者の典型です。

もう1点、できれば友人、知人といった人とのつながりも利用してみてください。
もちろん、社内に転職が伝わる可能性のある人に言うのはNGですが、いわゆる縁故採用というのは実は多いです。
業界に数年以上在籍していると、顧客や仕事仲間から評価を受けており、それが縁で企業に誘われたという形が多いのです。

とにかく20代後半の転職はキャリアの可能性を狭めること無く取り組んでください。

20代後半の転職については、こちらのページでも解説しております。

20代後半の転職を成功させる5つのポイント