職務経歴書で伝えるべき自己PRにおける3つのパターンを例文で解説!

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「自己PR」、新卒で就職活動をした人なら一度は聞いたコトがあるこのフレーズは転職においても重要です。特に転職活動で必須になる職務経歴書においては、『自己PR』という項目はほぼ必須と言える内容です。

そんな状況ですが、多くの転職は自己PRとして何を書くべきか分かっていないのが現実です。
しかし職務経歴書における自己PRに何を書くべきか、シンプルに考えれば3パターンに分けられます。

今回はその3パターンについて、事例も交えながら解説したいと思います。

他の項目との関係性を考える

具体的な3パターンを知る前に、理解しておかなければならない点があります。
それは職務経歴書の自己PRは単独で考えるのでなく、職務経歴書におけるその他の項目との関係性で考えるという点です。

職務経歴書全体としての自己PR

一般的な職務経歴書では『職務要約』、『職務経歴』、『活かせる経験・能力』、『自己PR』という4つの項目を書くことが定番です。
この4つの項目全てを通じて採用担当者が、あなたという転職者を判断するのです。

『職務要約』は書類全体でのアピールポイントをまとめた、言うなれば”つかみ”の部分です。『職務経歴』は具体的なあなたの経験を説明する部分で、担当者が最も知りたい内容です。
『活かせる経験・能力』とは『職務経歴』の内容を踏まえた上で応募する仕事で活かせるであろう、あなたがアピールできる内容となっています。

これらを踏まえると最後に存在する『自己PR』は文字通りあなた自信が選んだ自分をアピールできるポイントであり、何を伝えるかは自由に決めて良いのです。

しかし務経歴書自体があなたをアピールする書類である以上、他の項目との関係性を考えて何を伝えるかを決めるコトが、職務経歴書全体としてのクオリティを決める重要なポイントとなるのです。

自己PRの3パターン

先に説明した他の項目との関係を考えると、自己PRで伝えるべき内容は次の3パターンに大別できます。

  • 活かせる経験・能力を補足する内容
  • 他の項目でアピールしていない内容
  • 志望動機と絡めたやる気をアピールする内容

以降では、この3パターンについて例文をもとに解説していきます。

活かせる経験・能力を補足する

1つめは『活かせる経験・能力』を補足する内容です。

『活かせる経験・能力』はあなたの職務経歴の中で、応募する仕事において活かせる経験や能力をアピールする項目です。
転職者がアピールするものとしては、最も直接的で理にかなったアピール項目です。

このパターンの自己PRは、この『活かせる経験・能力』を補足する内容をアピールするのです。
『活かせる経験・能力』は、3~5つほど記載するコトが一般的で、営業職の場合では次のような内容が考えられます。

■活かせる経験・能力

  • 目標達成意欲が高い(四半期売上目標において12回連続で売上を達成)
  • 中小企業経営者への営業経験(担当顧客200社中8割以上で経営者と面談)
  • PowerPointによる提案資料作成スキル(月間平均10社への提案書作成)

この内の1つを掘り下げて自己PRとする方法と、『活かせる経験・能力』全てに共通する自己PRを行う2つがあるので、それぞれ説明します。

特定の経験・能力を掘り下げる自己PR

まずは特定の経験・能力について掘り下げていく方法で、
『活かせる経験・能力』でアピールした内容を自己PRでさらに補足するため、応募企業が転職者に強く求める内容にピッタリハマれば効果的です。

今回は事例3つ目の目標達成意欲を掘り下げて自己PRを行いたいと思います。

■自己PR

営業としての高い目標達成意欲がアピールポイントです。
まずアプローチとして訪問に対する平均受注率25%とテレアポに対する新規アポ率2%から、日々必要なテレアポ件数40件をノルマとしました。
次に顧客を受注確度で3段階に分け、高い顧客は独自資料で週1回アプローチ、通常の顧客は事例で月2回アプローチ、低い顧客は業界ニュースで週1回アプローチと行動に優先順をつけました。
具体的な行動量に関してはアシスタントとの良好な関係を構築し、一部業務を代行してもらうことで確度の高い顧客に注力できる体制づくりにも取り組みました。
このような取り組みの結果として営業100名中3名しかいない、12回連続売上達成者になることができました。

応募先の企業が増収増益の場合や、営業マンのレベルが高いことで有名な企業に関してはこのような自己PRは効果的となります。
求人における求める人物像が明確な場合は、このように一点集中のアピールを採用するコトで書類通過が可能となります。

共通する経験・能力をアピールする自己PR

次に『活かせる経験・能力』でアピールした内容に共通する部分を自己PRとして採用する方法です。

事例における『活かせる経験・能力』に共通する粘り強さを自己PRの内容として例が次です。

■自己PR

営業として地道に準備を重ねる粘り強さがわたしの強みです。
中小企業の経営者がアプローチターゲットなので、一度会って興味を持たれなければ次のアポイントが取れないという環境で職務に取り組んできました。
そこで新規訪問時、顧客提案時、フォロー営業時すべてにおいて事前に有益な情報を持っていく事に注力しました。具体的には業界紙・業界新聞・社内事例・経営者情報誌に目を通し独自の視点で資料をまとめました。
2年前から毎日最低30分は情報収集に時間を取り、1週間に一度10P程度の資料を作成しました。
すぐに成果には結びつきませんがスクラップし鞄の中に常備する事で、訪問時や提案時にそれを元に商談が進むようになりました。
営業として粘り強く準備を重ねる事が、12回連続売上達成に繋がったのだと思います。

この内容は先に紹介した『活かせる経験・能力』における目標達成意欲、中小企業経営者への営業経験、資料作成スキル全てを網羅した自己PRになっています。

このように『活かせる経験・能力』でアピールした内容に共通した自己PRは、『活かせる経験・能力』でアピールした内容に説得力を加える方法と言えます。

他の項目でアピールしていない内容

『活かせる経験・能力』を補足する自己PRは、職務経歴書としての一体感が出るため非常に効果的です。
しかしすでにアピールした内容と重複する部分もあるため、アピールポイントの有効活用という点では疑問があります。

そこで2つ目の自己PRパターンは、職務経歴書における他の項目でアピールしていない内容を自己PRにする方法です。
特にPRしたい内容を文章量がある自己PRの項目で初めてアピールするコトで、より印象強くアピールするコトができます。

先ほどの『活かせる経験・能力』の事例における目標達成意欲、中小企業経営者への営業経験、資料作成スキルとは別の強みにフォーカスした事例は次です。

■自己PR

2年間の新規開拓における経験がわたしの強みです。具体的にはリスト、トーク、行動量という3点に注力して新規開拓に取り組んできました。
まずアプローチする業界を製造業に絞り業界紙に掲載されている企業を中心にアプローチリストを作成することで、業績好調でニーズがある企業をリスト化しました。
テレアポのトークにも工夫をこらし、一貫して「既存商品における新規市場アプローチ」という切り口で何度もトークをブラッシュアップしました。
さらにリストとトークをもとに2年間1日平均50件のテレアポを欠かさず行い、結果として現在の新規テレアポ確率は3%を超えるようになりました。

この方法は、『活かせる経験・能力』でアピールしていない分、これだけの文章量を使ってアピールするコトで採用担当者に強い印象を植え付けるコトが可能です。

志望動機とからませてやる気をアピール

最後の自己PRのパターンは志望動機とからませてやる気をアピールする方法です。
ふつう自己PRは、自分の強みを応募企業にアピールするために書きますが、志望動機とからませるコトで企業に対する強い応募意欲を感じさせる内容となります。

職務経歴書には志望動機を書くことは少ないので他の転職者との差別化に繋がると共に、経験や能力よりもやる気を重視する第二新卒や未経験職種への応募、ブランクがある、さらには既卒やフリーターといった人にも有効な方法です。

とは言え何かしら、自分の強みをアピールした上で志望動機へとつなげる流れが良いです。
先の新規アプローチでの自己PRに志望動機をからめた事例が次です。

■自己PR

2年間の新規開拓における経験がわたしの強みです。具体的にはリスト、トーク、行動量という3点に注力して新規開拓に取り組んできました。
リストをアプローチする業界紙に掲載されている企業を中心にピックアップ、テレアポのトークも一貫して「既存商品における新規市場アプローチ」という切り口に固定化するコトでトークをブラッシュアップさせました。
このリスト収集とトークで2年間1日平均50件のテレアポを欠かさず行い、結果として現在の新規テレアポ確率は3%を超えるようになりました。
異業種での営業経験しかない私ですが、富裕層がメインである貴社の営業職においても、この新規アプローチの経験を活かし活躍したいと思っておりますので、ぜひ面接の機会を頂ければと思います。

自身の強みと共に、応募への意欲をアピールしています。具体的な応募企業の仕事内容と強みをリンクさせるコトで、より意欲を感じさせる内容になるので、あなたの転職においても共通点を探してみてください。