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職務経歴書

職務経歴書における職務要約の書き方で重要な6つのポイント

「職務経歴書の職務要約を見て興味が湧かなければ、それ以上は読まずに不採用にする。」、これはある企業の採用担当者の言葉です。

全ての担当者がそうとは言えませんが、資料において最初の文言は非常に重要です。会議やプレゼンといった資料を見るシーンにおいて、最初の説明で興味が湧かず、それ以降の説明に関して読む気を無くした経験はあなたにもあるはずです。

この職務要約の書き方こそ、書類選考を通過する第一歩なのです。今回は職務経歴書を合格に導く職務要約についてその定義と必要性にはじまり担当者を引きつける書き方のポイントを解説します。

職務要約とは?その必要性を知る

そもそも職務要約とは何の為にあるのでしょうか?答えは職務経歴書の全体像を伝える為であり、読み手の負担を減らし、これから説明する内容を意識させる事が目的なのです。

忙しい担当者に読んでもらう

普通、職務経歴書は2枚程度のボリュームになりますが、事前情報なしで他人の仕事の経験からスキルなどが記載された資料を見るという行為は思っている以上に思考力と想像力を要求されます。

さらに職務経歴書に目を通すのは、ほとんどの場合あなたの上司になる応募職種の責任者です。ただでさえ忙しい仕事の責任者が、慣れない職務経歴書に目を通して、合否を決める事の負担がどれ程大きいかはお分かりになると思います。

人は事前情報なしに新しい情報を受け取る場合、思考力や想像力を駆使して理解しようとします。結果、ストレスが高まり情報に対する興味や理解力も落ちます。そこで事前情報としての職務要約を伝えることで、読み手の負担を減らす必要があります。

アピールしたい情報に誘導する

負担を減らすと同時に、あなたの職務経歴に対して理解度が高まるよう誘導する役割も職務要約にはあります。

例えば、営業職の募集で職務要約にて「ソリューション型の提案」と記載があった場合に、以降の文章内で読み手は無意識に「ソリューション型の提案」について注意を払い、理解を高めます。

これは脳の働きによって起こるものであり、プライミング効果と言われています。初めて会う人に関して事前情報があった場合、その人と実際に会った時に事前情報に引きずられた第一印象を持ち、接し方もそれを意識したものになった経験などあるはずです。

これを職務要約に活かすなら、あらかじめ注力して読んで欲しいアピールポイントを事前に伝える事で読み手の意識を誘導することが可能なのです。

職務要約の書き方は6つのポイントをおさえる

それでは書類選考を通過するための職務要約の書き方について6つのポイントに絞って解説していきます。

企業が知りたい情報を書く

まず1つめのポイントは応募する企業の知りたい情報を伝えるという事です。いくら華々しい経歴でも募集職種と関係のない内容に関して、企業は一切興味を持つことはありません。

中途採用は新卒と違って具体的な仕事やミッションが決まっています。そのため採用を行う企業は、仕事を行う上で求める経験やスキルについてあらかじめ理解しており求める人物も決まっています。

求人票などにも「求める人物像」、「求める経験やスキル」といった表現が書いてあると思います。できるだけ、その内容にあった自分の経験やスキルをアピールすることこそ採用につながるのです。

もし求人票にそのような表記がない場合は、応募職種の仕事内容とあなたの経験やスキルにおいて接点や類似点を見つけてアピールします。

例えば、新規顧客開拓の営業職募集なら電話や飛び込み、DMでの営業経験を記載するべきですし、プロジェクトマネージャー職の募集なら多くの利害関係者とのスケジュール調整業務等を記載するといった具合です。

職務内容の要点をおさえる

2つ目のポイントは仕事の経験における要点をおさえるということです。

中途採用は経験者を採用するのが基本のため、転職者自身がアピールするスキルよりも事実としての職務経験を最も知りたいのです。職務経験の最も重要な点はやはり仕事内容です。

しかし営業職と1言でいっても読み手には伝わらないので、具体的な個別の職務内容を伝えます。営業職なら新規開拓業務、人事なら面接業務、SEなら要件定義といった具合です。

さらに期間と職種名を加えて記載するとより具体的に職務経験がイメージできます。営業職の場合は次のようになります。

5年間、求人広告の法人営業職として新規開拓業務、課題ヒアリング、提案書作成、プレゼンテーション、契約業務、商品納品業務、フォロー業務に従事。

おさえておくべき職務内容における要点としては以下のような内容になりますので、必ず職務要約には入れるようにしましょう。

  • 従事した期間
  • 業種や業界
  • 職種名
  • 職務内容

200文字以内にまとめる

3つ目のポイントは、実際の職務要約の長さです。必要性の部分でもお伝えしましたが、読み手の負担を減らし、アピールしたい内容へ誘導するのが要約の目的です。

しかし職務経歴書を書き慣れていない転職が職務要約で陥りがちなのが長文になるというところです。経歴を順序立てて説明する、実績やスキルを過度にアピールするといった事で長文になってしまうのです。

NG例としては次のような内容となります。

新卒で入社した人材サービス業界にて5年間法人営業職に従事し、中小企業から大手企業を中心にインターネット求人広告の提案を行ってきました。電話を中心とした新規開拓を行い、顧客訪問後は課題解決の為のヒアリングを基にした求人広告における人材採用の提案を行ってきました。契約後は求人広告作成から納品までの進捗管理を行い、広告の反応を含めたフォロー営業含め顧客との長期的な関係づくりを意識して職務に取り組みました。その結果、1年間以内の3ヶ月毎の目標達成率は全て100%を超えております。新規営業で培った行動力やアプローチスキルを貴社の企画営業職で活かしたいと思います。

この職務要約は約280文字となり、職務経歴書の作成では一般的なマイクロソフトのWord(ワード)で考えるとフォントサイズ10.5ptで5行半にも及びます。

職務内容やアピール含めて要約の域を超えており、担当者からすれば本文を読まされているような印象を持つはずです。

目安としては2~4行であれば職務要約として十分な内容を保ちつつ、読み手に長いと感じさせない文章量になります。Word(ワード)で作成する場合、フォントサイズ10.5ptで大体1行50文字程度になるので2~4行の場合は100~200文字位です。

アピールポイントを絞る

先程、長くなってしまうとNGだとお伝えしましたがその解決策としてアピールポイントを絞るということであり、これが4つ目のポイントとなります。

焦点を当てる職務内容やスキルなどは2~3つに絞ってアピールポイントします。この時に役に立つ考えが1つ目のポイントである企業の知りたい情報を伝えるという事です。

営業職なら新規開拓力が重視されるのか?それとも提案力が重要なのか?経理職なら連結決算業務のスキルを求めている会社もあれば、税務業務に注力した人材が必要な企業もあります。

幅広く仕事ができることは重要ですが、特徴の無い平均的な商品よりも特徴のあるとがった商品の方が消費者の心を掴むように、採用業務においても企業が求める経験やスキルを絞ってアピールした方がより効果的です。

キーワードを散りばめる

5つ目のポイントはキーワードを散りばめるコトです。必要性の項目でもお伝えした通り読み手の意識を誘導するプライミング効果を文章中で狙うにはキーワードを散りばめる必要があります。

具体的には次のような内容を意識します。

  • 職務内容
  • スキル
  • ツールや技術
  • 数字

職務内容は新規開拓、要件定義、税務申告、単体テスト、スキルは顧客折衝、企画提案、プロジェクトマネジメント、ツールや技術などはExcel、Java、Unity、数字としては前年比140%、飛び込み50件/日、部下5名のマネジメントといった具合です。

数字を記載することで、短い職務要約でも非常に魅力的で説得力のある内容となります。

最後に書く

6つ目のポイントは職務要約を最後に書くということです。

これは本文である職務経歴や活かせる経験・スキル、自己PRといった内容を書き終えた上で最もアピールしたい個所を考えるためです。

よくある失敗は、職務要約に記載した内容が本文ではあまり触れられていないといったパターンです。読み手としては、職務要約を読んで本文に入っているので肩透かしをくってしまいます。

最初から書いてしまいがちですが、必ず職務要約は最後に書きましょう。