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転職活動

内定から入社まで引き継ぎ期間はどれ位必要かを解説

転職者は選考が進むにつれて、現在の会社を退職するのに必要な期間について意識しはじめます。人によっては現在の仕事の引き継ぎがあるため、転職活動を始める前から退職の期間を知りたいと思う人もいるでしょう。

このページでは内定が出てから次の会社に入社するまでのいわゆる引き継ぎ期間について解説します。

まず転職先の会社が入社まで待ってくれる期間と会社が定める退職の申し出時期を実際に公表されているデータを基に解説します。その上でベストだと思える期間についてお伝えします。

転職先への猶予は2ヶ月と考える

まず転職先の会社は内定を出してからどの位まで入社を待ってくれるのかについて解説していきます。

次のグラフは転職エージェントであるワークポートが公開しているデータを基に当サイトで作成したグラフです。

グラフの内容は「内定から入社まで、最長でどのくらいの期間待てますか?」という質問に対する採用担当者の回答を期間別の割合でまとめたものです。

内定から入社まで、最長でどのくらいの期間待てますか?2~3ヶ月程度55%、半年程度15%、1週間程度14%、1ヶ月程度10%、1~2日程度3%、5~6日程度2%、1年程度1%

出典:ワークポート|採用担当者のホンネ調査

2~3ヶ月程度待てると回答した層が55%で最も多いです。1ヶ月以内を合算すると29%で、2~3ヶ月と合せると84%に登ります。思っているよりも長い期間、入社を待ってくれると思った方も多いのではないでしょうか。

しかし採用者の回答内容としては次のような声があり、最大で2~3ヶ月という結果であっても実際はできるだけ早く入社して欲しいというのが正直なところだと考えられます。

  • 現職への退職交渉、引継ぎ、有給消化等を考慮すると2ヶ月が妥当なところだと思う。
  • 3ヶ月を超えると採用ニーズが変わってくる可能性があるため。
  • 現職の方であれば、1ヵ月~1.5ヶ月はかかるので何とか待てる。
  • 現状社内の人員が不足しているため、在職中の場合でも極力1ヵ月以内には入社していただきたいです。

退職する会社の定めでは1ヶ月

次に退職する会社側における退職期間の定めについてみていきます。

次のグラフは労働政策研究・研修機構が公表しているデータを基に当サイトで作成したグラフです。

自己都合退職の場合にどのくらい事前に申し出なければならないかについて集計した内容です。

自己都合退職の場合の事前の申し出時期 1ヵ月程度前59.0%、2週間程度前27.6%、3ヵ月程度前3.2%、2ヵ月程度前3.1%、申し出時期に関する決まりはない3.0%、3週間程度前1.3%、無回答1.0%、3ヵ月より前0.8%、1週間程度前0.6%、即日・直前でよい0.4%

出典:労働政策研究・研修機構|従業員の採用と退職に関する実態調査

このグラフを見る限りでは59%の企業は退職するには1ヶ月程度前に申し出る必要があると定めている事がわかります。

その次に多い27.6%の企業は2週間程度前と回答していますが、これは民法第627条第1項である解約の申入れの日から二週間を経過することによって労働契約の解除(解約)が成立するという内容に合わせたものだと考えられます。

参考ウィキブックス(Wikibooks)|民法第627条

内定から退職までの引き継ぎ期間のベスト

さて転職先と現在の会社に関して公開されているデータから、一般的な基準をみてきました。

最後に先のデータに加えて多くの転職者を支援してきた転職エージェントの経験から当サイトが考える内定から退職までの引き継ぎ期間におけるベストな期間をお伝えします。

結論からお伝えすると内定が出た月+1ヶ月がベストであり、短い場合はそこから5日又は10日単位で区切っていくと良いです。

例えば4月10日に内定が出たとした場合は、内定が出た4月いっぱいと5月の1ヶ月を合わせて、入社は6月1日になります。

もし4月25日に内定が出た場合は4月いっぱいと5月の1ヶ月、さらに15日加えて入社を6月15日とする形になります。

ただ現実的には給与計算等の区切りがある為、月の中で転職先の会社には入社して欲しい希望の日があります。多くは10日、15日、20日、月末が給料の締め日となっています。

そこで内定が出た月+1ヶ月を基本として転職先と調整するのが現実的です。このスケジュールなら退職する会社にとって引き継ぎ等で迷惑をかける事も少なく、定めである1ヶ月という期間に合わせて申し出る事も調整しやすいです。

できるだけ早く入社するべき

さて内定が出た月+1ヶ月とはお伝えしましたが、可能なら退職する会社に対して迷惑を掛けない範囲でできるだけ早く退職、入社を行うべきです。それは次の2つの理由からです。

  • デキる人より早い人
  • 状況が変わる可能性もある

デキる人より早い人

中途採用は主に退職者が出た場合や増員の必要がある場合に行われます。つまり「人が足りない」という経営上厳しい状況があるため、求人を行っています。

その為、3ヶ月後に入社ができる人材よりも、1ヶ月後に入社できる人材の方が多少能力や経験が劣っていても採用する事があります。

実際に最終面接などで聞かれる「いつから入社することが可能ですか?」という質問の裏には、入社まで時間が掛かる人は今回の採用目的にそぐわない為に不採用にするという意図がある場合が多いです。

これは内定が出る前に知っておくべき重要な考えなので、選考が終盤になってきたと思ったら必ず退社のスケジュールを考えておいて下さい。

状況が変わる可能性もある

もう1つの理由は入社する会社の状況が変わる為です。

現在はビジネス環境の移り変わりが非常に早いです。その為、四半期である3ヶ月単位で経営の振返りを行う企業も珍しくありません。営業職などの場合は3ヶ月単位で目標が設定されている企業も多いです。

面接時に聞いた、あなたが就く仕事の状況は数ヶ月後には変わっている可能性もあるのです。

特に管理職として採用される場合は面接時に期待されていた内容よりも過大な期待を掛けられる場合もあるので注意が必要です。